紅茶の始まりとはイラストから見分けるその特異性

紅茶、それは元々日本を始めとした東洋には存在していなかったお茶です。それ故に、イラストなどで見られる紅茶は全て西洋風のカップに入っています。

日本特有のお茶である緑茶や、中国に存在するウーロンやプーアルといった多種多様なお茶たち、これらは殆どが和風であったり中華風のいわゆる東洋風のカップに入っています。その入っているカップの違いこそが、お茶の歴史の違いなのです。

そもそも、お茶の始まりは中国にあります。紅茶も緑茶もそれがそれぞれ西洋と日本に伝わって独特な進化を遂げた結果生まれたお茶なのです。

しかし、紅茶の成り立ち面白い歴史が存在しており、同時に様々なトラブルの歴史も含んでいます。

紅茶が西洋に伝わったのは、イギリスと中国、当時はまだ清と呼ばれた国との貿易がきっかけです。イギリスはかつての世界中に海洋進出を行っております、一大帝国を築いていました。そして多くの国と貿易を行い莫大な利益を生み出していたのです。

今の中国以上とされる広大な国土を有していた清もまた、イギリスからすれば絶好の貿易相手だったのです。そしてイギリスが目を付けた商品こそ、お茶だったのです。

誤解をなくすために言っておくのですが、この時清が売っていたお茶はごく普通のウーロン茶であり、紅茶ではありません。もっと言えば貿易が始まる前には紅茶というお茶そのものも存在していなかったのです。

イギリスは清と本国を行き来するための中継地として、当時植民地であったインドを利用していました。その為に当然ですがインド洋を通過していたのです。インドは言わずと知れた、熱帯の国です。それは何年前からも変わりません。それ故に、インド洋を通過する船の中で、高温に当てられたウーロン茶は発酵してしまったのです。

それこそが紅茶の始まりだったとされています。

イギリス本国にたどり着いたイギリス商人たちは、お茶の変化に驚いたそうです。それもより自分たちの口に合うように変化していたのですから、とても人気が出て爆発的に売れてしまったそうなのです。

それはイギリスのみならず、海を越えたヨーロッパの国々にも広まりました。ロシアやスペインといったヨーロッパの端から端まで、紅茶は幅広く飲まれています。

と、このように素晴らしく人気な紅茶だったのですが、それを商品として扱っているのですから、様々な問題を引き起こすこともありました。

有名なものとしては、ボストン茶会事件があります。戦争をきっかけに財政に困窮したイギリスは、当時植民地であったアメリカの紅茶向けに莫大な税金をかけていたのです。それがアメリカの反発を生んで大規模な暴動事件を勃発させました。その事件こそがボストン茶会事件なのです。

あまつさえ、その事件はアメリカの独立戦争にまでつながったとされているのですから、紅茶は恐ろしいですね。

それ以外にももう一つ、紅茶が人気すぎることにも問題がありました。イギリスは紅茶を清から輸入しているのですが、人気すぎるためにどんどんと購入する量が増えてしまい、イギリスの財政を圧迫しだしてしまったのです。

清に対しても色々と物を売ろうとしたのですが、文化の違いなどから求められずイギリスの支出だけがどんどんと増えていく結果になりました。

そんな状況をどうにかしようと考えたイギリスは、恐ろしいことに清に対してアヘンという麻薬を売りつけだしたのです。それがバカ売れしてイギリスの財政は持ち直すのですが、そのアヘンを清が取り締まったことから戦争まで勃発しました。

紅茶とは非常においしく素晴らしい飲み物なのですが、このように戦争まで勃発させてきたような、恐ろしい歴史も持っているのです。

紅茶のイラストもそういった歴史を知った上で見れば、違った印象を抱くことでしょう。しかし、紅茶に罪はありません。もっと言えばそれをただおいしいと飲む人たちにも罪はないのです。全ては紅茶を商売の道具として過度に利用しすぎた人間の責任なのです。

日本においても、明治維新後の文明開化において紅茶が入ってきました。当時はそれまでのお茶のように庶民に広く親しまれるものではなく、家族や政治家といった西洋にあこがれる富裕層が飲む一種のステータスのようなものでした。

本格的に紅茶が庶民の間で広く親しまれるようになったのは、戦後も相当年数がたってメーカーなどで大量生産される紅茶が販売されるようになってからです。

しかし、そうして大量生産された紅茶は庶民の手にも届きやすく、今日私たちはおいしく味付けされた紅茶をいともたやすく飲むことが出来ます。

イラストなどで見られるように、西洋のお茶ではなく紅茶は既に日本のお茶の一つであると言い切れるほどに、私たちの日常になじんでいると言えるでしょう。

かくいう私も紅茶が大好きです。お茶の中で最も紅茶が好きであると自信をもって言い切ることができます。

そんな紅茶をこれからも、多くの人が愛することを祈ります。

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