顔の日焼けを治すには?

年齢とともに増えてくるものが顔のシミ。シミが増えた実年齢よりも老けて見られる、そんな悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。

シミはできてしまってからケアをするよりも、できないように予防をする方が簡単です。では、どのようにシミを予防したらいいのでしょうか。また、シミができてしまったらどのように対処したらいいのでしょうか。

シミができるメカニズム

シミの原因はメラニンです。紫外線を浴びると、細胞の中にあるDNAが傷ついたり、細胞が死んでしまいます。これを防ぐためにメラニン色素が作られます。メラニンは細胞を傘のように覆って細胞を守ってくれているのです。

メラニンはチロシンというアミノ酸の一種がチロシナーゼという酵素によって酸化されて、メラノサイトという細胞の中で作られます。生産されたメラニンは、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)の過程で排泄されます。

ところが、細胞に異常がでると「メラニンを作りなさい」という指令が出続けてメラニンを作り続けることになり、シミとなることがあります。また、ターンオーバーが乱れることでもメラニンが蓄積されてシミになります。

日焼け止めで紫外線対策

一度できてしまったシミは薄くすることが難しく、シミができないようにすることの方が簡単です。シミの原因の一つは、紫外線によるダメージなので紫外線対策をしましょう。

紫外線対策のために日焼け止めを塗っている方は多いと思いますが、正しく塗れていますか。日焼け止めはたっぷりと塗る、こまめに塗り直すということをしないと、紫外線カット効果は期待できません。

日焼け止めにはSPFPAの値が記載されています。SPFは紫外線B波をどれくらいの時間防ぐ力があるのか、PAは紫外線A波を防ぐ力を示しています。

SPFの測定方法は国際SPF試験法で定められています。その規格では、1平方cmあたり2mg塗ることと定められています。

顔全体を覆うシートマスクの面積は300~400平方cmで、顔にあるシワや凹凸のことを考えると、顔全体の面積は400平方cmほどになります。

つまり、顔全体に日焼け止めを塗ってしっかりとした紫外線カット効果を期待するなら、2mg×400平方cm=800mg必要なのです。

ローションタイプの日焼け止めの場合、800mg500円大になります。手に取るとその量に驚くと思います。普段こんなにたくさんの量を塗っているでしょうか。日焼け止めを塗ってもたっぷりと使用をしていないと大きな効果は期待できないので、たっぷりと塗ることを意識してみましょう。

また、日焼け止めは汗や摩擦で取れてしまうため、こまめな塗り直しが必要です。SPFが高い日焼け止めを一度だけ塗るよりも、SPFの値が低くてもこまめに塗り直した方が高い紫外線カット効果があるといわれています。3~4時間に1回塗り直すと、日焼け止めの働きが持続することが期待できます。

日焼け止めの選び方

SPF1は紫外線B波を20分間カットすることを表しています。SPF50なら20×50=1000=16時間ということになります。

PAは紫外線A波を防ぐ力を表しています。+で表していて+の数が多いほど長時間防いでくれます。

SPFPAの値が大きいものほど優れているような気がしますが、値が大きいほど肌の負担が増えます。

SPF50は約16時間紫外線を防ぐことを表していますが、16時間も外に出ていることがありますか。また、汗や摩擦で日焼け止めが取れてしまうので、16時間も紫外線カット効果が続くとは考えられません。

値が高いものを一度だけ塗るよりも、値が低いものでいいので何度もこまめに塗り直した方が、高い紫外線カット効果が期待できます。SFPPAの値が高いほど肌の負担が増えるので、日常的に使用をするなら、SPF10~15PA+~++程度で十分です。

何度も日焼け止めを塗るのは面倒、でもウォータープルーフなら落ちにくいから塗り直しの必要がないと思っていませんか。確かに、ウォータープルーフは水には落ちにくい性質があります。しかし、摩擦では落ちてしまうので塗り直しが必要です。

また、ウォータープルーフはクレンジング剤を使用しないと落とすことができないため、クレンジングを使用することによる肌の負担が増えます。

クレンジングには洗浄力が強い合成界面活性剤が配合されていて、洗浄成分の働きで肌の力が低下をします。肌が弱い方は落とすときの負担を減らすために、ウォータープルーフの日焼け止めは控えた方がよいでしょう。

また、日焼け止めに配合されているアルコール、パラベン、香料などが肌への刺激になるので、肌が弱い方はこういった成分を配合していないものを選ぶことをおすすめします。

日焼け止め以外の紫外線対策法

日焼け止め以外のものも使えば、さらに安心できます。

帽子は顔に当たる紫外線から守ってくれます。つばが8cm以上あるものだと顔全体を日差しから遮れます。顔の横からも紫外線が当たるので、顔の横にもつばがついているものを選びましょう。

麦わら帽子のようにすき間があるものはすき間から紫外線が通過をしますが、織り方が密なものなら通過をしにくいです。

レースの日傘は涼し気で夏にピッタリですが、レースのすき間から紫外線が通過してしまいます。織り方が密な素材を使用している日傘を選びましょう。

長袖も活用をすれば腕に当たる紫外線をカットできます。夏場はレース素材など風が通りやすい素材のカーディガンなどを着用する機会が多いかもしれませんが、レースのようなものだと紫外線が通過してしまいます。できるだけ織り方が密な生地のものを選びましょう。

帽子、日傘、衣服などは色によって紫外線の透過率が違います。黒、白、ピンク、黄色、ターコイズ、オレンジを比較すると、黒がもっとも紫外線を通しにくい色です。その他は、ターコイズ、黄色、オレンジ、ピンク、白の順です。日傘の場合、外側は白だけれど内側は黒なら高い紫外線カット力が期待できます。

素材によっても紫外線を透過率は違います。UVカット加工されたものは紫外線を通しにくいことはもちろん、ポリエステル、ビニロン、羊毛は紫外線を通しにくい素材です。

体の内側からも紫外線対策

体の内側からも紫外線対策をするとさらに安心できます。

紫外線を浴びると活性酸素が発生をします。活性酸素は不安定な物質で健康な細胞を傷つけてしまいます。活性酸素が大量に発生をすると、細胞が傷つけられてメラニンの生成が促されてしまうのです。

つまり、シミを防ぐためには体の中から活性酸素対策をすることも大切です。

活性酸素を除去してくれるものが抗酸化成分です。ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどに抗酸化作用があります。

ビタミンAが多い食品は、レバーやうなぎです。プロビタミンAと呼ばれるカロテンから体内で作ることもできます。カロテンが多い食品は、ほうれん草、モロヘイヤ、明日葉などです。

ビタミンCが多い食品は、レモン、イチゴ、キウイ、赤ピーマン、芽キャベツ、ブロッコリーなどです。レモンはビタミンCが多いイメージですが、実は赤ピーマンの方が多くのビタミンCを含有しています。100gあたりのビタミンCは、レモン(全果)100mg、赤ピーマン170mgです。

ビタミンEが多い食品は、かぼちゃ、アーモンド、アボカド、オリーブオイルなどです。ビタミンEとビタミンCは一緒に摂ると相乗効果が期待できます。活性酸素を消去して疲れてしまったビタミンEを、ビタミンCが再び元気にしてくれます。

ポリフェノールとは、植物が持つ苦味、渋み、色素などの成分のことです。自然界には5000種類以上ものポリフェノールが存在しているといわれています。

代表的なものには、カシスやブルーベリーなどの青色色素であるアントシアニン、ブドウなどに多く含まれるレスベラトロール、緑茶のカテキン、野菜に多いケルセチンなどがあります。

これらの成分を摂るときに気をつけて欲しいことがあります。それは、ソラレンという物質です。

ソラレンを摂取してから紫外線を浴びるとシミができやすくなります。ソラレンが含まれている食品は、レモン、パセリ、シソ、セロリ、キュウリなどです。ソラレンを摂取して2時間後にピークになり、5~7時間ほど働きが持続するといわれています。食べてから紫外線に当たらなければ問題ないので、ソラレンを含む食品は紫外線にあある心配がない夜に食べるとよいでしょう。

化粧品でケア

シミの種類にもよりますが、セルフケアでシミの改善が期待できることがあります。

シミのケアには美白化粧品を使用します。

美白化粧品を使用してもシミが薄くならなかったという経験がありませんか。美白成分といって2種類あり、すでにできてしまったシミを薄くする働きはない成分もあるのです。

美白成分には、「シミやそばかすを予防する・できてしまったシミを薄くする」という2つの働きを持つ成分と、「シミを予防する」という働きだけを持つ成分があります。すでにできてしまったシミの改善を目指すのなら、前者の成分を使用しなければなりません。

メラニンの生成を抑制してシミやそばかすを防ぎ、できてしまったシミを薄くする働きが期待できる成分は、ビタミンC誘導体とハイドロキノンです。

ビタミンCは美白効果が期待できる成分ですが、壊れやすく不安定なため化粧品には配合しにくい欠点があります。また、肌に塗っても刺激があり浸透しにくいです。

この点を改良した成分がビタミンC誘導体です。

ビタミンCを「誘導体化」させた成分で、肌への浸透力が高くなり、刺激が少なくなっています。肌に浸透をすると酵素の力でビタミンCに変換されます。

ビタミンC誘導体には、水溶性、油溶性、水溶性と油溶性の2つの性質を持つものという3タイプがあります。

水溶性は化粧水や美容液に配合されていて、肌に浸透しやすい特徴があります。

油溶性は乳液やクリームに配合されています。

水溶性と油溶性の性質を持つものは、どんな化粧品にも配合できます。2つの性質を持つため、さらに浸透力が高くなっています。APPSというビタミンC誘導体は、従来のビタミンC誘導体の100倍の浸透力があるといわれています。

一般的な化粧品には、1~2%濃度でビタミンC誘導体が配合されています。一方、クリニックで扱っている化粧品だと、5~6%程度の濃度で配合されています。

しかし、濃度が高いほど効果が高いというものではありません。大切なことはどれくらい浸透をするかです。また、濃度が高いものを使用すると肌が乾燥することもあります。乾燥肌や敏感肌は濃度が低いものから使用するとよいでしょう。

ハイドロキノンはお肌の漂白剤といわれる成分です。以前はクリニックで処方してもらわないと手に入らなかったのですが、薬事法が改正されて一般の化粧品にも配合できるようになりました。つまり、それだけ力が強いということです。

ハイドロキノンは力が強い成分なので使い方に注意が必要です。

使用前には必ずパッチテストをしてください。二の腕など目立たない部位に少量を塗って、24時間後の変化を観察します。赤みやかぶれなどの異常が出なければ使用して問題ありません。

洗顔後すぐはハイドロキノンの浸透がよくなっていて、効果が出過ぎてしまうことがあります。洗顔後20分おいてから使用をするか、化粧水や乳液などでケアをしてから使用をしてください。

ハイドロキノンを塗って紫外線を浴びるとシミが濃くなります。室内でも窓を通して紫外線が入り込んできているので、ハイドロキノンを塗るときには紫外線対策をしっかりする必要があります。

ハイドロキノンは酸化しやすい性質があり、開封後は製品が劣化をはじめます。使用期限を過ぎているものは劣化している可能性があり、劣化したものを塗っても効果がないばかりか肌にダメージを与えるので使用しないでください。

ハイドロキノンを塗りすぎると白斑ができることがあります。使用の注意を守りましょう。

ビタミンC誘導体とハイドロキノン以外にも、アルブチン、カモミラET、コウジ酸、プラセンタエキス、トラネキサム酸などの美白成分があります。これらの成分にはすでにできてしまったシミを薄くする働きはありませんが、これからできるシミを予防する働きが期待できます。

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